カブトムシの幼虫飼育方法

ここではカブトムシの幼虫の飼育方法について解説します。

カブトムシの幼虫はクワガタと異なりまとめ飼いが出来るので飼育が簡単です。
(※外国産のカブトムシの場合、まとめ飼いが適さないカブトムシもいるため注意が必要)

また幼虫も結構丈夫ですので初めての方もぜひ飼育にチャレンジしてみて下さい。

カブトムシの幼虫飼育、卵回収について

カブトムシの卵回収1
カブトムシの卵回収2
カブトムシの卵回収3

カブトムシを沢山育てたい場合は1〜2週間おきに定期的に卵を回収するとより沢山の幼虫が得られます。

せっかく沢山卵を産んでも、カブトムシの成虫が卵をひっかきまわしてしまうと、孵化しない卵が増えてしまうからです。

定期的に卵を回収して再セットを繰りかした方が沢山の卵・幼虫を得る事が出来ます。

だだし産みすぎには注意しましょう。カブトムシはほっておいても簡単に卵を産みます。

私の経験ですが、カブトムシの成虫の羽化に気付かずにいたら、その成虫が生まれたケース内で交尾し卵を産んでいて、まったく気付かないうちに70匹以上の幼虫が居てビックリした事があります(^^;

皆さんも気をつけて下さい。

卵を採集する場合、採集した卵はプリンカップと呼ばれる透明の容器で管理すると便利です。

私の場合は卵がかえる様子が観察できるように、いつもプリンカップの側面、見える位置に卵を入れます。

入れ方としては、まずプリンカップにマットを入れ、爪楊枝などでカップの側面に穴を開けます。

そこにそっと卵を落とし上から土をかけます。

プリンカップの卵はだいたい10日〜2週間で孵化して幼虫になります。

もし卵を採集しないで飼育する場合は、カブトムシのメスを取り出して1.5〜2ヶ月後に生まれた幼虫の数を確認するとよいでしょう。

カブトムシの幼虫飼育、まとめ飼いについて

カブトムシのペットボトル飼育1

最初に少し触れましたが、カブトムシはクワガタと違いまとめ飼いが出来ます。

クワガタの幼虫はケンカしやすくまとめ飼いをすると数が減ってしまいます。

幼虫のケンカの強さは必ずしも身体の大きさでは決まらないようで、まとめ飼いをしていると、大きい幼虫がいつのまにか居なくなっていた、などという事がおきます。

ですので、クワガタの幼虫を飼育する場合は出来る限り個別に飼育した方が良いと思います。

カブトムシのペットボトル飼育1

カブトムシの幼虫をまとめ飼いする場合のケースの大きさの目安としては大ケース(13.6L、長辺34cm、短辺19cm、高さ22cm)で5〜6匹、だいたい2Lで1匹を目安に考えて頂ければ良いと思います。

大き目の飼育ケースや衣装ケースを準備して、そこにたっぷりとカブトムシの餌となるマット入れ幼虫を飼育しましょう。


カブトムシの幼虫を個別飼育する場合にオススメなのは2Lのペットボトルを使用する方法です。

写真のようにカッター等でペットボトルの上部を2つにカットします。
これにカブトムシの餌となるマットを入れて飼育します。

この方法ですと、幼虫が育つ様子が観察できて飼育も楽しいものになります。
運が良ければカブトムシが羽化する瞬間を見ることが出来るかもしれません(^^)

カブトムシの幼虫、マット交換について

カブトムシの糞

カブトムシはマットの上部、表面に糞をします。

マットの表面がころころとした楕円を潰したような糞でいっぱいになったら糞を取り除く必要があります。

もし丁寧にやるのなら、マット全体を1〜2mmの目のフルイにかけ糞のみを取り除いて上げると良いでしょう。

私の場合は面倒なのでフルイを使わずに上部のマットを糞ごと取り除いています。

あとは不足した分だけ新しいマットを足せばOKです。

マット追加後しばらく様子をみます。もしマット上部にずっといて潜らない幼虫がいるようであれば、マットの水分量が不適切であるなど、マットになんらかのトラブルが発生している可能性があります。

特にこういったトラブルはマット全部を新しいものに取り替えるとおきる可能性が高くなりますので、マットを取り替えた時は注意して暫く様子をみて上げて下さい。

飼育ケースの大きさが適当であれば春と秋の2回程度マット交換する事になります。

春のマット交換(蛹化前のマット交換)ではケース底10cm以上マットを硬く詰めるようにしましょう。

これを怠ると蛹室が上手く作れずに羽化不全と呼ばれる状態になり、カブトムシの羽にシワ出来てしまったりする多くなります、注意しましょう。

カブトムシの大きさは幼虫の間に食べた餌(マット)の質と量で決まります。忘れずにちゃんと交換してあげましょう。

カブトムシの幼虫飼育、冬の温度管理について

国産のカブトムシの幼虫は寒さにも強く0度以下になっても問題ないようです。

私は心配なので0度を下回らない場所に置いています。

玄関先など温度が一定で薄暗いところに置いてあげると良いでしょう。

あまり暖かい場所に置くと春先など早めに成虫が羽化して出てくる事があるため注意が必要です。

カブトムシの幼虫飼育、羽化について

カブトムシの成虫 カブトムシはクワガタのように幼虫期間が2年になったりする事は無く、夏が近づく6月〜7月に蛹室を作り蛹になります。

クワガタは基本的に横長の蛹室を作りますが、カブトムシの場合縦長の蛹室を作ります。

そのため飼育ケースの深さが重要となります。最低15cm以上深さのあるケースを使用しましょう。

また蛹の状態の時にショックを与えると上手く成虫になれないため、出来る限りそっとしておいて下さい。

カブトムシは蛹になってから羽化までが3週間〜1ヶ月程度、羽化後2〜3週間で土の中から這い出して活動を開始します。

7月〜8月頃になると元気なカブトムシの姿を見ることが出来るでしょう。