蛹室を壊してしまった場合の対処法

マット交換のタイミングが悪い(遅い)とカブトムシの作った蛹室を壊してしまう事があります。
ここでは壊してしまった蛹室のかわりに、人工的にカブトムシ用の蛹室を作る方法について紹介します。

国産カブトムシの場合はトイレットペーパーの芯を使って人工蛹室を作成するのが最も簡単です。
ここではトイレットペーパーの芯を使った人工蛹室の作成方法を紹介します。

なお国産のカブトムシは縦長の蛹室を作りますが、外国産のカブトムシやクワガタの場合は横長の蛹室を作る種がほとんどで、トイレットペーパーで代替する事ができないためご注意下さい。

人工蛹室でのカブトムシの羽化

人工蛹室の作成に入る前に、人工蛹室でカブトムシ幼虫が羽化する様子を先に紹介します。

カブトムシの幼虫 カブトムシの幼虫と蛹
人工蛹室へ投入した幼虫のうち一匹がカブトムシ雄の蛹に

カブトムシの蛹 カブトムシの羽化
かなり色後濃くなり無事に羽化、活動開始まで暫くこのまま様子を伺う

トイレットペーパーの芯を使ったカブトムシ用の人工蛹室の作成

カブトムシ用の人工蛹室

人工蛹室はトイレットペーパーの芯さえあればとても簡単に作れます。

まず容器を準備します。
右の写真ではミニプラケースを使用しています。

容器の底に水で湿らせたテッシュペーパーを5〜6枚重ねて敷きます。
テッシュの代わりにキッチンペーパーなどでもOKです。

あとはテッシュの上にトイレットペーパーの芯を立てに並べて置くだけです。

右の写真のトイレットペーパーの芯の横の深緑色の物は活け花で使われるオアシスと呼ばれるものです。

これは単にトイレットペーパーの芯が倒れたりしないよう、固定用に置いただけでちゃんと固定出来ればなんでもかまいません。

以上でケースの蓋をして完成です。
なおケースの湿度は実際の蛹室同様に湿気を保つ必要があります。

ですので、コバエシャッターなどの専用ケースや、CD&DVDケースなどの乾燥し難い容器なら問題ありませんが、普通の飼育ケースを使う場合は蓋の間に湿らせたキッチンペーパーをはさむ等工夫をした方がより安心だと思います。

人工蛹室への投入

人工蛹室へ幼虫もしくは蛹を投入する場合は、出来る限り丁寧に慎重に作業する必要があります。

特に蛹化の直前・直後は身体がやわらかいなどもあり、ちょっとしたショックで死亡してしまいます。 タイミングが悪いとどうしようもない場合もあり、助からない事を覚悟しなければならない時もあります(^^;

ヒラタクワガタの蛹 ヒラタクワガタ 羽化直後
蛹室の横をゆっくり掘り進め、そっと幼虫を取り出す

カブトムシの幼虫
慎重に人工蛹室へ投入して完了、ケースを傾けながら行なうと良い